須田国太郎烈日下の鳳凰堂(平等院)1936(昭和11)年 油彩・カンヴァス 52.0×64.0cm
ある暑い夏の日、須田は京都の雷雨を避けて、宇治へ制作に出かけました。本作はそのときの取材にもとづく作品です。平等院鳳凰堂の中堂が南側廊下のやや高所、現在の六角堂辺りから描かれています。鳳凰堂は夏の烈しい日に晒され、屋根や地面が白く輝くことで、かえって暗い堂内の涼やかな空気との対比が浮かび上がってくるかのようです。