【仏教館】きん ぎん すみいろ—新収蔵・高野大師行状絵巻断簡とともに
【近代館】船と絵画—みなもに揺られて
開催期間: | 2022年4月29日(金・祝)~9月25日(日) |
開館時間: | 9:30~16:30(入館は16:00まで) |
休館日 : | 展覧会会期中は無休 |
入館料 : | 大人1,000円/学生500円/高校生以下無料 ※仏教館・近代館の共通券です ※団体10名以上10%割引 ※障がい者手帳をお持ちの方は半額 |
会場 : | 上原美術館 近代館・仏教館 |
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【仏教館】きん ぎん すみいろ—新収蔵・高野大師行状絵巻断簡とともに
仏教のお経(経典)は、お釈迦さまのことばとされ、仏教徒にとって特別なものでした。お経には特別な力があり、魔や災厄から私たちを救ってくれると考えられたのです。また仏教には仏の悟り(真理)そのものを仏の本体、本質とする考え方もあり、真理を解き明かすお経の語句、一文字一文字はそのまま仏そのものでもありました。そこで仏教徒はお経を書写するにあたって一字一字に心を込め、特別な紙を用い、あるいは金や銀の文字で飾りました。本展ではこうして生まれた珠玉の古写経を展示いたします。
また当館では、弘法大師(空海)の生涯を描いた「高野大師行状絵巻」の断簡を新収蔵いたしました。高野大師とは弘法大師(空海)のことです。唐で密教を学んだ弘法大師は、帰国に際して膨大な文物を日本に持ち帰りましたが、これらの品々はその後の日本仏教、日本の文化の発展に大きな影響を与えました。当館が所蔵した断簡には空海が収集した膨大な文物を遣唐使船から積み下ろす場面が描かれています。空海が持ち帰った文物の多くはほかならぬ経典や書物でした。日本に経典がもたらされる現場を描いた美しい絵画と美麗な古写経の数々をあわせてご覧ください。
展覧会紹介動画
主な展示作品
【近代館】船と絵画—みなもに揺られて
遠くの人やものを繋ぐ船は、古くから人々の生活のそばにありました。そして、画家たちは様々な思いとともに船を描きます。
新印象主義の画家シニャックは生涯30隻以上の船を所有し、海の風景を数多く描きました。《アニエール、洗濯船》は画家18歳の作品です。モネに憧れて絵を描き始めた若きシニャックによるセーヌ川のかがやきは、大海に船を漕ぎ出す自らの未来を暗示するかのようです。
旅の画家マルケもまたセーヌ川などで多くの船を描きます。マルケにとって船が大きな意味を持つようになったのは1920年のことです。北アフリカのアルジェを旅したマルケは、そこで生涯の伴侶と出会いました。その後、度々地中海を渡ったマルケは、船そのものが後半生をあらわす重要な乗りものとなります。
また、上原美術館のある伊豆・下田も船にゆかりの深い土地です。古来良港として栄えた下田港は、幕末にペリーが来航し近代の夜明けがはじまりました。1954(昭和29)年に下田を訪れた須田国太郎は港の向こうに並ぶなまこ壁の家々を印象的にとらえ、船が行き交う町の風情をとらえています。本展覧会では新収蔵となる須田国太郎《下田港》を初公開します。
そのほか、ルノワールやボナール、牛島憲之らによる船の絵画からそこにただよう旅情をお楽しみいただけましたら幸いです。
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主な展示作品
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