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カミーユ・ピサロ Camille Pissarro
エラニーの牧場 Prairie d'Eragny
1885年 油彩・カンヴァス 54.5×65.5cm

新緑の草原で牛が草をはみ、画面右には林檎の花が咲き誇っています。それらは絵具を混ぜず点のように並べた筆跡で描かれることによって、鮮やかな色彩効果を見せています。サインの赤や、家並みの赤茶色、リンゴの花のピンクなど赤系の色彩は、草原に広がる緑に対するやわらかな補色の効果を生み出し、画面にいっそうの輝きをもたらしています。

本作は1886年の第8回印象派展に出品された作品です。当時の批評家はこの作品を、「近くで見るとカンヴァスはさまざまな色をした釘の頭の集まりのよう」だが、「適正な距離から見ると遠近法が生まれ、面は深さを持ち、空は適度な軽快さで処理されて、広大な空間とぼんやりした地平線の印象が生み出されている」と評しています。