薬師如来像
平安時代(10世紀) 木造・彫眼・漆箔
観音寺(下田市須崎) 下田市指定文化財

かつて厳重な秘仏として、30年に一度だけ開帳された霊像です。頭体を一材でつくる一木造りで、別造の両手や脚部を寄せていますが、台座と表面の金も含め、江戸時代に補われたものに代わっています。
奥行きのある体躯は量感に満ち、腹前の衣文には、大波小波が交互に打ち寄せるような翻波式衣文の名残が認められることから、10世紀の像と考えられます。頭髪と肉髻の境が不明瞭で、帽子をかぶるように見えるのもこの時期の特徴。下田市内最古の像の一体です。