年末年始も開館します

上原美術館は大晦日や元旦を含めて、年末年始は休まず開館しております。

特別展『伊豆のみほとけ』、企画展『印象派をたのしむ―上原コレクションのちいさなまなざし』(10/4~2026/1/12)を開催しておりますので、ぜひご来館ください。

【近代館】印象派をたのしむ 上原コレクションのちいさなまなざし 【仏教館】伊豆のみほとけ

特別展『伊豆のみほとけ』図録発行のおしらせ

特別展『伊豆のみほとけ』(2025/10/4~2026/1/12)に合わせて図録を刊行しました。展覧会に出展された21体の仏像を、様々な角度や部分接写した150点の写真で紹介。詳細な作品解説を加えております。
美術館での販売のほか、現金書留での販売(送料無料)も行っております。ぜひご覧ください。

図録:『伊豆のみほとけ』
判型:A4判、104頁、全頁カラー
販売価格:1,200円
発売日:2025年11月29日

【購入方法】
購入ご希望の方は、カタログ名と冊数、金額、ご住所、氏名、お電話番号をご記入の上、現金書留で代金をお送りください。送料無料でお送りいたします。
*代金受領のご連絡は、図録の発送をもって代えさせていただきます。
送付先:上原美術館 〒413-0715静岡県下田市宇土金341

展覧会カタログ『伊豆のみほとけ』

【近代館】岸田劉生≪村娘之図≫は近代館にて展示中です。

【岸田劉生 村娘之図】
本作は、ちょうど107年前にあたる1918年11月26日、劉生によって描かれました。モデルの少女は当時、岸田家に手伝いに来ていた女性の娘・お松。その手に持っているのは一輪のツワブキです。現在、美術館周辺でもツワブキが鮮やかな黄色の花を咲かせています。
岸田劉生≪村娘之図≫
岸田劉生≪村娘之図≫
美術館周辺のツワブキ

【仏教館】伊豆のみほとけ 展示作品のご紹介:南伊豆町入間・海蔵寺 十一面観音像

【南伊豆町入間・海蔵寺 十一面観音像】
高さ約1mの十一面観音像。下半身に刻まれる衣文は薄く穏やかで、正面から見ると華奢なお姿をしています。
一方、横から見ると奥行のあるお顔、ボリュームのある腰まわりから、平安時代、10世紀頃に造られたと考えられます。
本展で寺外初公開となる仏像です。

10月の団体入館のお知らせ

下記のスケジュールで団体のお客様の入館が予定されております。団体のお客様ご入館時には混雑が予想されます。なにとぞご理解のほど宜しくお願い申し上げます。
(団体20名様以上のご入館につきまして、お知らせしております)

  • 10月16日(木)15:00~16:00団体約100名
  • 10月17日(金)9:30~11:30団体約50名(学校)
  • 10月22日(水)9:30~11:00団体約20名
  • 10月25日(土)10:00~11:30団体約50名

2025年度 上原美術館 秋のワークショップのお知らせ

2025年度 上原美術館 秋のワークショップのお知らせ

上原美術館では秋のワークショップを開催します。 芸術の秋に美術館でアート体験をしてみませんか?
参加費無料
上原美術館アトリエにて開催

いろの世界をのぞいてみよう!

―透明水彩による三原色を用いた色作りの入門編―
講師:小野憲一先生 現代美術作家/当館デッサン・水彩画教室講師
日時:2025年11月3日(月・祝) 13:30~15:10(最終15:30)
対象:5歳以上のこどもと保護者
しめきり:10月27日(月)
定員:8組

おとなの日本画体験

講師:牧野伸英先生 日本画家/当館日本画教室講師
日時:2025年11月24日(月・祝) 13:00~15:00(最終15:30)
対象:14歲以上
定員:15名
しめきり:11月12日(水)

 

応募方法

【Googleフォーム】
①QRコードを読み込み、必要事項をフォームに記入し、お申込みください。

【はがき】
①参加する全員の氏名、②年齢、③住所、④メールアドレス、⑤電話番号、
⑥参加希望のワークショップを記入し、上原美術館「イベント」係宛にお申し込みください。
※定員以上のお申し込みがあった場合は、抽選といたします。

※抽選結果につきましては、メールまたはお電話にて応募締切から2日以内にご連絡申し上げます。
その他、ご不明な点がございましたら美術館までご連絡ください。

〒413-0715
静岡県下田市宇土金341
Tel. 0558-28-1228

上原美術館

美術館通信31号の公開

9月18日に新しい美術館通信31号を公開しました。
ぜひご覧ください。

上原美術館通信 No.31

  • 仏教館 特別展 伊豆のみほとけ
  • 近代館 企画展 印象派をたのしむ—上原コレクションのちいさなまなざし
  • [コラム]近代 新たな時代へのまなざし—ルノワールとモネが見つめる鉄道橋 土森智典
  • 活動報告
  • 夏のワークショップの活動報告 丸山さとわ
  • 伊豆だより
  • おすすめの展覧会

美術館通信一覧はこちら>

【近代館】印象派をたのしむ 上原コレクションのちいさなまなざし

小高い丘から見下ろすパリ郊外のシャンパーニュ平原にセーヌ川がゆったりと流れています。草木が生い茂る小道からは、静かな自然に分け入る葉擦れの音さえ聞こえるかのようです。鋭く伸びる枝の向こうには高い空が広がり、紫色に霞む遠くの大地に爽やかな風が吹き抜けます。印象派の画家アルフレッド・シスレーが描いたこの油彩画は、フランス語の原題に「ロッシュ=クルトーの丘から見たシャンパーニュ平原」と付けられていますが、一方で日本語のタイトルは「秋風景」となっています。そのわずかな言葉の響きには作品の叙情性が秘められており、この絵を愛した国内のコレクターのちいさなまなざしが垣間見えるかのようです。眼の前の自然の変化をとらえようとする印象派のまなざしは、どこか移ろう季節を愛でる日本人の自然観と共通する感性が息づいています。

印象派の中でも徹底して移ろいゆく光を捉えようとしたのはモネでした。《雪中の家とコルサース山》はモネが50代の冬、北欧ノルウェーで描いた作品です。モネは380メートルほどのこの雪山を富士山に見立て、変化する光の中で幾つもの油彩画に描きました。それら連作はモネ自身が収集していた葛飾北斎の浮世絵、富岳三十六景を彷彿とさせます。そうしたシリーズの一つである本作をモネから直接購入したのは、黒木三次・竹子夫妻でした。黒木夫妻は日本びいきのモネと親しく交流し、1919(大正8)年、ジヴェルニーのモネ邸にて直接この作品を譲り受けます(参考写真)。帰国後、黒木氏は国内の展覧会に出品、岸田劉生をはじめ多くの画家がこの絵を目にします。その後、関西のコレクター和田久左衛門の所蔵を経て、2005(平成17)年に上原美術館に収められました。日本に憧れたモネのまなざしは、移ろう自然を愛でる日本のコレクターのまなざしと重なり、今では富士山の近くの伊豆に飾られています。

本展ではコレクターや鑑賞者、画家自身の「ちいさなまなざし」をキーワードに印象派の絵画をご紹介します。若きルノワールがモネと並んで描いた《アルジャントゥイユの橋》、農村を愛したピサロが描く《エラニーの牧場》など、上原コレクションより印象派の絵画をどうぞお楽しみください。

展覧会紹介動画

上原美術館