静岡県は東西を結ぶ東海道、太平洋と甲斐国(山梨県)を結ぶ富士川街道など、無数の街道が縦横に走る本州の結節点。静岡県中部は古く駿河国と呼ばれ、現在の静岡市に国府が置かれていました。一方、県東端の伊豆は古来海上交通の要衝で、遠く離れている静岡市と伊豆は、同じように人とモノ、文化が行き交う重要な土地だったのです。
静岡市と伊豆を仏像から見ると、興味深い共通点があります。いずれも古い薬師如来像が多く、薬師如来を中心とする群像があるのです。本展では伊豆に伝わる薬師像と、静岡市に伝わる薬師如来を取り巻く群像の一部を厳選して展示。二つの地域の仏教文化についてあわせて考える機会となればと思います。展示する仏像の多くは通常非公開。この機会に是非ご覧ください。
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